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囁き記
¥1,100
短歌。日記。 160首を収録。歌人の石村まい、武田ひかのふたりが作品を寄せた歌集です。 抄: 石村まい 冷やされた空気となまぬるい空気もみあっている自動改札 前世の贖罪として噤まれる嘴の白たたかわぬ白 武田ひか 前夜祭抜けてしまえば狂うまであかるい永遠の盆踊り 朝の光も夜の光も一対の硝子の奥の眼におとずれる 目次: ・運転免許証 ・鳥の水無月 ・鴨鍋 ・ひとなつを乞う ・本土 ・ハイヒール ・扉 ・あかるい三時 ・トング ・四月 ・八月と九月の日記 ・点灯 ・踏み出した ・十月の日記 ・長めのあとがき
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銃と桃売場
¥1,000
短歌の本です。 140首を収録。「保存する」ことについて考えました。 抄: 武田ひか 信じよう生命線を 噴水の前に座ればときおり届く 竜胆の花どうしてもくりかえしひらくナショナルジオグラフィック 篠原治哉 川と海の怖さを並べて話すときその越境に足りない銀貨 東京にいれば勝つしか方法がない 跳ねっ返りの20代 目次: 金継ぎ/武田ひか ⅱ/篠原治哉 pigment@vietnam /篠原治哉 不動産投資/武田ひか ビジブル/篠原治哉 撒き散らしながら/武田ひか ⅲ、あるいはⅰ /篠原治哉 【保存する】完全版(+5首)/武田ひか 【保存する】BF(+5首)/篠原治哉 あとがき
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硝子回覧板
¥1,000
『硝子回覧板』 2022年11月20日発行。 津中堪太朗・武田ひかの短歌122首を収録。 新書版70ページ。 ■ 津中堪太朗 カーブミラーはここから見えない位置にある誘いに来てくれてありがとう 共用の洗濯機使い終わるまで音の聞こえるところに座る 工程が次第に進んでいく感じここから先はしばらく強火 玄関で用事は終わる 遠雷は遠いので触れることができない 月光が遮られる時のスピード指の形だけは鮮やかで 知り合いの家に荷物を届けたら見えるところに置かれた薬 すれ違うように降り出す雨ばかりあるので駅は人で混み合う 武田ひか 現象という現象が迫りくる泥酔はそこまで来ています 遠さへと眼の焦点が合ってゆく釦をはめるようだと思う ブラジルに無口な人はおるんかな クラブで踊る男女の光 アンコールひらひらとあり喝采が花になったら現れるだろう 火刑すらねじ伏せる眼だ掴み取るようにあなたも空を見上げて 貌のない獣が唸る森の中 言葉を連ね続けなければ 硝子瓶叩き割る手を叩き割る手を見つめればかがやきのさなか ■ 武田ひか 長崎県出身。 岡山大学短歌会所属。 津中堪太朗 二〇〇一年生まれ。 岡山大学短歌会所属。